臨床のコツ・私の裏ワザ
気道粘膜の生理学に基づいた呼吸理学療法・排痰のコツ
石光 雄太
1
1国立病院機構山口宇部医療センターリハビリテーション科
キーワード:
呼吸リハビリテーション
,
排痰療法
,
OPEP治療
,
HFNCOT
,
high-flow nasal cannula oxygen therapy
Keyword:
呼吸リハビリテーション
,
排痰療法
,
OPEP治療
,
HFNCOT
,
high-flow nasal cannula oxygen therapy
pp.493-495
発行日 2024年4月15日
Published Date 2024/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551203434
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慢性閉塞性肺疾患(chronic obstructive pulmonary disease:COPD)をはじめとした慢性呼吸器疾患では気道の慢性炎症などから喀痰を呈することも多い.軽症例では離床や咳嗽などによる痰の自己喀出が可能であるが,重症例では十分な自己喀出が困難となることもしばしば経験する.簡便な排痰能力の指標として咳嗽力(cough peak flow:CPF)が挙げられ,中高齢者での自己排痰の可否を調べた研究では240〜270L/分が喀痰の可否のアウトカムとされていると報告されている1,2).
自己喀出困難な症例に対しては体位ドレナージやアクティブ・サイクル呼吸法などさまざまな呼吸理学療法の手技が報告されており,本稿ではそれらに付随して実施することで効果が期待できるものを紹介する.
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