特集 息苦しい療養者のQOLを高める 包括的呼吸リハビリテーション
排痰補助装置の適応と利用の際のポイント
三浦 利彦
1
1独立行政法人国立病院機構八雲病院
pp.384-385
発行日 2017年5月15日
Published Date 2017/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688200696
- 有料閲覧
- 文献概要
- 参考文献
排痰補助装置の種類
咳の機能が低下して自力での痰や分泌物の喀出が難しい場合、排痰補助が必要となります。そのうち、電動デバイスを用いた排痰補助には以下のものがあります*1・2。
❶機械による咳介助(Mechanical Insufflation-exsufflation:MI-E):マスクまたはカニュラに回路をつなぎ、気道に陽圧を加え、肺を拡張(深吸気)したあと、急速に陰圧(呼気)にシフトすることで、気道に高い呼気流量を発生させ、咳を補強もしくは代償します。
❷肺内パーカッションベンチレータ(intrapulmonary percussive ventilation:IPV):機械から圧縮された高頻度の短いガスが噴出し、口鼻マスク、マウスピース、気管切開チューブを介して開いた気道に吹きつけます。
❸高頻度胸壁振動法(high frequency chest wall oscillation:HFCWO):患者が胸部に装着したベストやキュイラスと呼ばれる胸当てを介して、胸壁に間欠的な圧縮や振動を加えます。
Copyright © 2017, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.