Japanese
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報告
透析患者の転倒危険因子に着目した運動機能と注意機能の特徴
Characteristics of physical performance and attentional function focusing on fall risk factors of dialysis patients
柿原 稔永
1
,
田中 聡
2
,
積山 和加子
2
,
島谷 康司
2
,
長谷川 正哉
2
,
高田 裕
3
,
大林 弘明
4
Toshinori KAKIHARA
1
,
Satoshi TANAKA
2
,
Wakako TSUMIYAMA
2
,
Koji SHIMATANI
2
,
Masaki HASEGAWA
2
,
Hiroshi TAKATA
3
,
Hiroaki OHBAYASHI
4
1医療法人財団博仁会キナシ大林病院リハビリテーション科
2県立広島大学保健福祉学部理学療法学科
3医療法人財団博仁会キナシ大林病院神経内科・リハビリテーション科
4医療法人財団博仁会キナシ大林病院透析センター
キーワード:
人工透析
,
転倒危険因子
,
運動機能
,
注意機能
Keyword:
人工透析
,
転倒危険因子
,
運動機能
,
注意機能
pp.1481-1487
発行日 2022年12月15日
Published Date 2022/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551202890
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要旨 【目的】本研究の目的は,透析患者の転倒危険因子にかかわる運動機能,注意機能の特徴を検証することである.【方法】対象は透析患者転倒群17名,透析患者非転倒群12名,非透析患者10名とし,運動機能[10m歩行速度,Timed up & Go test(TUG),膝伸展筋力,5回椅子立ち上がりテスト],注意機能[dual task 10m歩行速度,Trail Making Test part A(TMT-A),Trail Making Test part B(TMT-B),ΔTMT]を測定した.【結果】透析転倒群では,非透析患者と比較し10m歩行速度低下,TUG延長,膝伸展筋力低下,dual task 10m歩行速度低下が認められ,運動機能・注意機能は有意に低下していた.透析非転倒群は非透析患者と比して,膝伸展筋力低下のみ認められた.透析転倒群と透析非転倒群の運動機能評価では有意差を認めなかったが,注意機能評価のΔTMTにおいて有意差が認められた.【結論】透析転倒群は非透析患者よりも運動機能が低下しており,さらに注意機能の低下が加わることで転倒が生じている可能性が考えられた.
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