書評
―大八木秀和(著)―「心電図を見るとドキドキする人のためのモニター心電図レッスン」
高橋 哲也
1
1東京工科大学医療保健学部理学療法学科
pp.719
発行日 2013年8月15日
Published Date 2013/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551106377
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本書『心電図を見るとドキドキする人のためのモニター心電図レッスン』(以下,『モニター心電図レッスン』)では,波形の特徴からモニター心電図を極めてわかりやすく解説している.「この本はいい!」心電図を教えた経験がある者ならば,必ずや誰もが共感する内容である.私もこれまで,医療チームの一員としてこれだけは覚えてほしい(国家試験対策のためにも覚えるべき)内容を厳選し講義資料を作成していたが,この本にはそのすべてが完璧に網羅されている.特に,まさに覚えにくいところ,理解しにくいところに,小気味よいコラムが挿入されていて知識の定着をサポートしてくれている.
心電図(特に不整脈)については理学療法士や作業療法士の国家試験で必ず出題されるため,ほとんどの理学療法士や作業療法士は心電図についてはひととおり勉強しているはずであるが,心電図を苦手とする者は少なくない.かくいう私も心電図を理解するため何冊参照しただろう.二十余年の臨床生活で理学療法士として必要な心電図の基本はマスターし(たつもりで),現在は大学で教鞭をとっているが,経験の乏しい学生に心電図を教えることほど難しいものはない.
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