追悼
松村秩氏を偲んで
福屋 靖子
1
1法政大学現代福祉学部
pp.808
発行日 2002年10月15日
Published Date 2002/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551106145
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人生の大半を理学療法士界に捧げられ,これからご自分の人生をという時の早過ぎたご逝去はどんなにか心残りであったことか,とりわけご家族を思うと心痛の極みである.
松村秩氏はわが国理学療法士界の第一人者であり,日本理学療法士協会の創設者の一人である.理学療法士の身分法は,リハビリテーション医療の必要性を訴え続けた篤志家医師達の努力を背景に昭和40年に発足したが,松村氏は米国人教師による国際的レベルの教育を受けた東京病院附属リハビリテーション学院の第一期生であった.私が松村氏に出会った最初は勤務先の東大病院である.当時ローソン氏が指導教員として派遣されており,彼は実習生の中で最も印象に残っている学生であった.実直・真摯で実行力のある学生という印象で,額に汗して患者と対している姿が目に焼き付いている.その後,当時唯一の専門誌であった「理学療法と作業療法」の編集委員会や彼が協会長となった理事会などで一緒に仕事をする機会に恵まれた.
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