書評
―市川洌(編著)―ホイストを活かす吊具の選び方・使い方
山下 隆昭
1
1兵庫県立総合リハビリテーションセンター
pp.88
発行日 1997年2月15日
Published Date 1997/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551104710
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障害の程度を軽減するために機能障害に対する治療的アプローチが重要なことは言うまでもない.しかしながら,最大限の努力がなされたとしても,何らかの障害を残す場合が多い.この時のリハビリテーションの手法として,能力障害に対する代償的アプローチがある.このアプローチの大きな手段が福祉用具の導入である.ところが,福祉用具に関する情報は量的には非常に多いが,単なる利点の紹介のみで欠点を含めた適応範囲について詳しく論じたものは少ない.まして,移乗機器について単独で採り上げたものは初めてであろう.
本書は日本リハビリテーション工学協会に設けられた移乗機器適用技術検討委員会の委員による検討結果をまとめたものである.我が国のリハビリテーション工学分野における第一人者の1人である市川氏を編著者として,エンジニア,理学療法士,作業療法±,看護婦,指導員らの専門家により,それぞれの立場から細かく分析と解説がなされている.
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