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特集 教育
札幌医科大学保健医療学部理学療法学科の発足まで
Physical Therapy Education: Establishment of Four-year College Education of Physical Therapy at School of Health Sciences, Sapporo Medical University
宮本 重範
1
Shigenori MIYAMOTO
1
1札幌医科大学保健医療学部
1School of Health Sciences, Sapporo Medical University.
pp.309-315
発行日 1993年5月15日
Published Date 1993/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551103740
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1初めに
1983年4月に札幌医科大学衛生短期大学部は開学したが,その10年前の1973年に設立準備委員会が設けられた時点では,設置者である北海道は我が国の理学療法士,作業療法士の教育機関としては初めての学士課程をもった「衛生大学」構想として,その実現のための準備を押し進めてきていた.しかし,当時は(今もそうであるが)大学教員の資格を有する理学療法士が充足していなかったことと,国の関係省庁の中に理学療法士,作業療法士の教育を四年制大学(学士課程)で行なうという考えが乏しかったことも学士教育が実現できなかった一因ではないだろうか.とにかく,札幌医科大学衛生短期大学部が開学して10年目に大学の四年制学部へ移行できたことは,文部省における医療技術学を大学教育の中で実施しようという機運の高まりと,本学の設置者である北海道の英断とスタッフの目的達成のための迅速な作業能力によるものと言える.
本稿では本学の四年制学部発足までの経過と,教員組織,教育カリキュラム,教育・研究設備などについてその特徴を,短期大学部と比較しつつ記述する.
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