第11回世界理学療法連盟国際会議に参加して
国際化社会と日本の理学療法―この会議を通して考えたこと
藤原 孝之
1
1信州大学医療技術短期大学部
pp.866-867
発行日 1991年12月15日
Published Date 1991/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551103417
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1.初めに
21世紀まであと9年足らずになり,日本における理学療法の歴史も四半世紀を折り返した.医学関連の学際領域の歴史に比べればまだまだ浅い分野であるが,最近の科学技術の発展の速度を考えると,この間の理学療法技術の革新は目覚ましいものがある.日常の理学療法業務の中でも治療技術の体系化が進み,少なくとも卒前教育で何を教援すべきか,基礎実習・臨床実習はどのような内容が含まれることが望ましいか,などについて具体的に検討される機会が多くなった.したがって,当然のことながら次の課題としては,理学療法として行なう評価・治療の基礎的,背景的研究の推進が注目されてきた.
1991年7月28日から8月2日の期間に英国ロンドンで行なわれた.第11回世界理学療法連盟(WCPT)の国際会議に出席する機会を得たので,その発表を通して日本における理学療法が直面する今後の課題を検討してみる.
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