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講座 リハビリテーションと住宅改造・4
玄関改造のアイディアと問題点
Rehabilitation and House Adaptation. 4: Ideas and Problems in Entrance Reconstruction
半田 一登
1
Kazuto HANDA
1
1九州労災病院リハビリテーション診療科
1Kyusyu Rousai Hospital.
pp.249-254
発行日 1990年4月15日
Published Date 1990/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551102991
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Ⅰ.初めに
玄関ということばは元来「玄妙な道に進む関門」や「仏門に入る入り口」の仏教語であったが,しだいに「武士や公家の家の門」にも使われ,最後には「一般の家の門」としても使われるようになった.その後,茶道などの影響で玄関は空間としての「問(ま)」と時間としての「間」の機能をもつようになり,現在の構造に至った.この歴史的な背景からか,玄関は家庭と社会の接続点ではなく仕切りとして存在しているように思われる.
玄関周辺は「関(せき)」的な要素が多いが,とりわけ上がり框(がまち)は車いす使用者には絶壁となって立ちふさがる.この上がり框の高さは特例事項があるものの,建築基準法(表1)で45cm以上と定められている.さらに,ここでは履物の着脱が行なわれ,その高さとともに行動の連続性を遮断してしまう.この問題の解決法の一つとして玄関周辺の改造がある.
今回は改造後の問題点や,機知に富んだ興味あるアイディアを中心に紹介する.
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