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編集後記
福屋 靖子
pp.878
発行日 1989年12月15日
Published Date 1989/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551102916
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『理学療法と作業療法』から分離独立して『理学療法ジャーナル』が誕生して一年を終えた.作業療法を知る機会が減って残念だという意見を耳にするたびに,そのデメリットを乗り越えるほどのメリットのあるものにしなくてはと,編集委員一同試行錯誤の一年だつた.内容の方向性はまだ決して満足できるものとは言えないが,理学療法の専門を育む場としての可能性が少しみえてきたようにも感じているが,読者諸氏の御感想,御意見などをぜひお寄せいただきたい.
今月号の特集は「整形外科」である.術前・術後の治療と一体化した理学療法の重要性が,どの論文をみてもよくわかる.手術術式をどこまで理解し,術後の修復機序や手術のねらいとするところと限界とをどこまできめ細かく知って理学療法プログラムを実施できているかが問われている.患者に対してより良い理学療法を提供するためには,外科医のメスの動きのような細心の技術の開発は今後の課題であろうし,今第一になすべきことは,執刀医,主治医との密接な連携であろう.
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