特集 これからの理学療法
これからの理学療法士に期待する領域と能力―小児領域から
米山 明
1
Akira Yoneyama
1
1心身障害児総合医療療育センター
キーワード:
療育
,
ICF-CY
,
多角的な評価と柔軟性のある治療
,
連携
Keyword:
療育
,
ICF-CY
,
多角的な評価と柔軟性のある治療
,
連携
pp.28
発行日 2010年1月15日
Published Date 2010/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551101570
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●はじめに
小児のリハビリテーション(以下,リハ)は「療育」と呼ばれる.「療育の父」と呼ばれる高木憲次は,「療育とは時代の科学を総動員して肢体の不自由をできるだけ克服し,それによって幸にも恢復したら『肢体の復活能力』そのもの(残存能力ではない)をできるだけ有効に活用させ,以って自活の途の立つように育成することである」と定義し,治療,教育,職能教育を同時に行う必要性,身体面への介入だけでなく精神面への配慮についても言及し,個人と家族(保護者)への教育,社会のあり方についても述べた.「療育」はWHOのICF-CY(国際生活機能分類-小児青年期版),障害構造モデルと共通した理念である.子ども自身と取り巻く環境を多角的,包括的に捉え,地域で共に心豊かに生きる支援(=療育)を実現するために,小児リハに求められる視点について述べる.
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