Japanese
English
報告
間質性肺炎患者における運動誘発性低酸素血症の予測指標
Predictive index of exercise induced hypoxemia in patients with interstitial pneumonia.
横山 有里
1
,
横山 仁志
2
,
大森 圭貢
1
,
笠原 酉介
2
,
下田 志摩
1
,
駒瀬 裕子
3
,
笹 益雄
1,4
Yokoyama Yuri
1
1聖マリアンナ医科大学横浜市西部病院リハビリテーション部
2聖マリアンナ医科大学病院リハビリテーション部
3聖マリアンナ医科大学横浜市西部病院呼吸器内科
4聖マリアンナ医科大学横浜市西部病院整形外科
キーワード:
間質性肺炎
,
運動誘発性低酸素血症
,
呼吸機能検査
Keyword:
間質性肺炎
,
運動誘発性低酸素血症
,
呼吸機能検査
pp.457-461
発行日 2009年5月15日
Published Date 2009/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551101418
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要旨:間質性肺炎(以下,IP)患者は運動誘発性低酸素血症(以下,EIH)を生じやすく,身体活動を伴う理学療法を施行する際には低酸素血症に対するリスク管理が重要である.本研究は,IP患者における快適歩行速度時のEIHの予測指標とその閾値を明らかにすることを目的に検討を行った.安定期のIP患者57例(男性36例,女性21例,平均年齢71.1±9.9歳)を対象とし,快適歩行速度下のEIHの有無と基本属性,下肢筋力,呼吸機能の関係を調査した.その結果,EIHあり群となし群の2群間では%VC,FEV1.0%,DLCO,%DLCOの呼吸機能で有意差が認められた(p<0.05).次に,これらの項目について,ROC曲線を用いてEIHの有無を判別するカットオフ値を求めた.その結果,%DLCO,DLCO,%VCの曲線下面積は,順に0.963,0.825,0.794と有意に高値を示し(p<0.05),そのカットオフ値は,61.1%,10.8mL/min/mmHg,72.5%であった.これらの指標の把握は,IP患者のリハビリテーションを施行する際に,適切な方法選択やリスク管理が可能となる点で有用である.
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