けんさアラカルト
ミャンマー国・ハンセン病対策基礎保健サービス改善プロジェクト—その2
鈴木 慶治
1
1国立療養所多磨全生園研究検査科
pp.738
発行日 2002年8月1日
Published Date 2002/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543906260
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ミャンマーの検査
ミャンマーの検査技師にはランクがあり,行う検査の範囲も各ランクにより異なる.マラリア,フィラリア,血沈,血液型,交差試験,血液像,ヘモグロビン検査などのタイプCという限られた検査項目のできる検査技師から,グレードⅠ,Ⅱ,そしてメディカルテクノロジストまでである.
細胞診は病理の医師が行っている.技師学校では試薬,器具類が不足し,検査実習をするのも困難な様子である.見学した病院では,必要最低限の検査器具,試薬類さえも不足していた.月に数件,チール-ニールセン(Ziehl-Neelsen)染色による皮膚塗抹標本のライ菌検査のみが行われているマンダレイの特殊皮膚科外来病院では,新品のスライドグラスの封を開けると表面に真っ白な粉が吹き出していて,そのままでは使用できない状態であった.
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