増刊号 血液検査実践マニュアル
Part 5 凝固・線溶検査
5.特殊検査
2)血餅退縮試験
渡辺 清明
1
1慶應義塾大学医学部中央臨床検査部
pp.870-871
発行日 2000年6月15日
Published Date 2000/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543905494
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検査の目的と意義
血餅退縮試験は血小板無力症の診断のために行われる.その他の目的で検査されても臨床的意義はほとんどない.
血液凝固が起こると,血小板は血餅中に取り込まれ,血小板膜の糖蛋白GPIIb/IIIaとフィブリンが結合する.GP IIb/IIIaは血小板内の収縮蛋白と結合しているので,血小板がトロンビンで活性化されると,収縮蛋白が機能し,フィブリンは引っ張られ血餅が退縮する.これが血餅退縮である.
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