特集 アレルギーと自己免疫
III.自己免疫疾患
2.自己免疫疾患の検査
2)リンパ球
(2)リンパ球幼若化試験
西成田 進
1
Susumu NISHINARITA
1
1日本大学医学部第一内科
pp.158-159
発行日 1991年11月30日
Published Date 1991/11/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542900830
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はじめに
リンパ球は抗原やマイトーゲン(mitogen:リンパ球分裂促進物質)の刺激によりDNA合成を高めて分裂,増殖し,形態的にも幼若リンパ球に変化する.抗原やマイトーゲンの刺激はモノカイン産生,T細胞からのリンホカイン産生を高め,自身の芽球化を促進するとともにB細胞による抗体産生を増強する.リンパ球幼若化試験は,リンパ球を介した生体内の免疫状態を推測する検査法である.手技の詳細は成書に譲るが1),一般的には被検リンパ球を抗原やマイトーゲンとともに培養した後,リンパ球の反応を3H―サイミジンの取り込みによるDNA合成能で測定する.
主なマイトーゲンとそれに反応するサブポピュレーション,サブセットを示す(表10).
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