ミニ辞典
パッペンハイマー小体
荒井 智子
1
1慶應義塾大学病院中央臨床検査部
pp.650
発行日 2000年6月15日
Published Date 2000/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543905408
- 有料閲覧
- 文献概要
■形態学的特徴
パッペンハイマー小体とは,赤血球や有核赤血球中に見られる封入体の一種で,普通染色では紫青色に染まる顆粒である.
鉄過剰供給状態のとき,ジデロソームが有核赤血球内の細胞質内に増加し,ミトコンドリアにも沈着する.このジデロソームや鉄を含むミトコンドリアが成熟赤血球内に移行し,細胞質の辺縁に偏って顆粒の群塊をつくる.顆粒は1個以上,しばしば2〜5個の塊として密集し,直径は0.3〜2μmである.
Copyright © 2000, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.