臨床検査に必要な統計処理法・4
患者試料を用いた分析法問比較による正確さの評価—相関性試験に伴う統計的諸問題と対処法
細萱 茂実
1
1山梨医科大学医学部附属病院検査部
pp.395-399
発行日 2000年4月1日
Published Date 2000/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543905352
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はじめに
多数の患者試料を用いた2種類の分析法間の相関性試験は,正確さを総合的に評価するための手段として広く実施されている.相関性試験の内容は,統計学的に2変量データへの回帰分析の適用であるが,実際に取り扱うデータは統計学的な前提を必ずしも満足するものではない.実はこのことが,不適切な統計手法の適用や誤った結果の解釈など,実践の場における少なからぬ混乱の原因となっている.ここでは,それらの問題点を整理するとともに対処法について考察する.
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