日常染色法ガイダンス 生体色素の日常染色法—ホルマリン色素の証明
漂白法—ベロケイ法・カルダセウィッチ法
清水 幹雄
1
,
清水 道生
1
1北海道大学医学部附属病院病理部
pp.363-365
発行日 2000年4月1日
Published Date 2000/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543905340
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目的
固定液の特徴として,酸性固定液は核あるいは線維成分の固定によいが,細胞質成分の固定には悪く,塩基性固定液はほぼその逆といわれる.日常使用される固定液としては,特殊な目的以外はpH3〜5の酸性ホルマリンが多い.
血液の多い脾臓,肝臓,骨髄あるいは出血巣の著明な組織を酸性ホルマリンで固定すると,ホルマリン色素と呼ばれる褐色ないしは黒褐色の微細な菱形の結晶または結晶様顆粒が細胞の内外に見られる.これは組織内に溶解しているヘモグロビンと作用してできたメトヘモグロビン(ヘマチン)と考えられている.
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