基礎実習講座
コントラスト心エコー図法
遠田 栄一
1
1三井記念病院中央検査部
pp.625-628
発行日 1985年7月1日
Published Date 1985/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543203396
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超音波心臓検査法(以下,心エコー図法)の有用性については,いまさらあらためていう必要もないほど広く認められ,非観血的診断法として必要不可欠な検査法となってきている.
心エコー図法は,心臓の形態や機能を知るうえでは非常に優れた診断法である.しかしその反面,本法では心血管造影のように心腔内の血流情報をとらえることが困難であるため,弁逆流の有無を検出する能力はほとんどない.したがって,逆流性疾患に対して心エコー図法の主な役割は,この逆流が何によって引き起こされているか,つまり成因診断である.コントラスト心エコー図法はこの血流に関する情報を得ることができるため,心エコー図法の弱点をカバーする補助診断法として広く行われている.
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