技術講座 生化学
高カルシウム血症とその検査
山上 啓子
1
,
稲葉 雅章
1
1大阪市立大学医学部第2内科
pp.127-134
発行日 1999年2月1日
Published Date 1999/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543903712
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新しい知見
高カルシウム(Ca)血症の診断と治療において,血漿Ca濃度に加え,骨代謝に関連するホルモンや骨代謝マーカーの測定は大きな意味を持つ.1991年に副甲状腺ホルモン(PTH)受容体がクローニングされ,Ca受容体(CaR)は1993年にクローニングされている.CaRは細胞外Ca濃度を感知し,細胞内にその情報を伝達するが,副甲状腺だけではなく,甲状腺C細胞や腎組織にも発現している.家族性低Ca尿症高Ca血症(FHH)はCaRの感受性低下により発症することが明らかにされた.
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