オピニオン
もっと大きな世界へ
上田 國寛
1,2
1京都大学化学研究所生体反応設計研究部門Ⅲ
2京都大学院医学研究科臨床生体統御医学講座分子臨床化学領域
pp.950
発行日 1998年10月1日
Published Date 1998/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543903621
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第3の鍵
私が臨床検査の現場を離れて4年経つ.この間臨床検査は,高まる総医療費抑制の嵐の中で苦しい歩みを続けているように見受けられる.日本経済全体の落ち込みも激しく,将来への展望はどうも芳しくない.一方,あと2年余でやってくる新世紀に,何か新しい医療の風を期待する向きもある.“遺伝子の世紀”,“予防医学の世紀”,“福祉の世紀”などの語が耳に入ってくる.“遺伝子”が臨床検査医学のこれからのフロンティアであり,臨床検査医の将来が“予防医学”にあることは明らかである.ここでは,臨床検査技師の未来を開く鍵として,3番目の“福祉”を取り上げてみよう.
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