増刊号 病理組織・細胞診実践マニュアル
第VII章 検査室のシステム化
2.機器の管理
山本 雅博
1
,
坂田 一美
1
1川口市立医療センター検査科
pp.327-330
発行日 1998年6月15日
Published Date 1998/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543903543
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はじめに
精度管理は内部精度管理と外部精度管理を意味する“データ管理”のみならず,検体の採取から成績の報告の一連の過程を管理し,より良い結果を出す“技術管理”,日常業務のチェック,検査の誤りチェック,スタッフの教育などを通じて検査の質のレベルアップを図る“業務管理”に分けられる1).病理施設での機器管理は,標本作製から診断までの一連の過程において使用される機器の機能を一定水準に維持するための保守管理であるから,技術管理の一つととらえられている.病理検査機器は比較的壊れにくいためにその管理は軽視される傾向があるが,市中病院でも自動化の割合は増加しており,そのトラブルは標本作製にとってときに致命的ですらある.またコンピュータを利用するうえで,文書におけるデータベースの活用に加えて,画像データベースによる画像のデジタル化(フィルムレス)も進み,これらの管理も重要になってこよう.この稿では機器管理の目的と具体的な管理のしかたについて述べる.
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