増刊号 病理組織・細胞診実践マニュアル
第III章 細胞診
2.検体
1)検体の種類
畠山 重春
1
,
塩田 敬
2
1板橋中央総合病院中央臨床検査研究所(IML)
2埼玉医科大学病理学教室
pp.185
発行日 1998年6月15日
Published Date 1998/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543903492
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はじめに
細胞診検査に提出される検体は,その扱う過程の違いから大きく2大別できる.1つは,染色の段階から細胞診検査施行者側が責任を持つ検体であり,あと1つは鏡検以前の塗抹・固定処理,すなわち細胞診検査の依頼が出された時点から責任を任される場合の検体である.別な表現をするならば,前者は塗抹・固定済みでの依頼検体,後者は体腔液,喀痰に代表されるように,検査側で検体処理から責任を持つ検体である.また,両者に所属しうる対象として,乳腺,甲状腺,リンパ節,肝臓などの穿刺吸引細胞診材料があるが,本稿では後者に所属させて解説する.
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