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DNAセンサ
橋本 幸二
1
1(株)東芝研究開発センター環境技術研究所
pp.82-84
発行日 1997年1月1日
Published Date 1997/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543902972
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はじめに
最近,ウイルス肝炎などの病体把握および治療に際し,血中ウイルス量が重視されることが多くなり,簡便で定量性のある遺伝子検出法に対する期待が高まっている.現在は,酵素によるDNA増幅反応を利用したC-PCR(competitive polymerase chain reaction)法1)などが遺伝子定量法として用いられているが,試料汚染,測定精度,コストが高いなど,いくつかの問題点があることから,これに替わる方法が求められている.
最近,これらの問題解決のために複数の研究グループがセンサ形式のDNA検出法を提案している2〜5).センサは標的DNA配列の認識および信号の取り出しを同時に行うことができる.そのため,操作が非常に簡単であり,検出に要する時間も短時間ですむことになる.また,大量生産することで,低コストの使い捨てセンサも可能である.現在,検出手法の違いにより,以下に述べるような4種類のDNAセンサが研究されている.
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