技術講座 生理
異常筋電図の読みかた
木下 真男
1
,
水谷 一裕
2
1東邦大学医学部内科学第4(大橋病院)
2東邦大学医学部整形外科学第2(大橋病院)
pp.43-49
発行日 1997年1月1日
Published Date 1997/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543902964
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
新しい知見
もう新しいともいえないが,わが国の多くの検査施設ではまだあまり行っていない検査に単一筋線維筋電図(single fiber EMG)がある.1本の針電極に4〜10個の電極が組み込まれていて,複数の筋線維の活動電位をそれぞれ独立して観察できるという利点がある.本文で述べるように,通常の針筋電図が記録できる活動電位は,何本かの筋線維の活動電位が合体してできた運動単位(正確には小単位;subunit)のものであるから,個々の筋線維を調べることにはまた違った意義があることになる.jittering(同一運動単位内での筋活動のばらつき),筋線維の興奮の伝導速度などを測定することができる方法である.
Copyright © 1997, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.