一口メモ
嫌気性菌検査が必要な臨床材料
森 伴雄
1
1三井記念病院中央検査部
pp.295
発行日 1996年6月15日
Published Date 1996/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543902804
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近年,肺癌や肺化膿症の増加に伴い,呼吸器由来材料からの嫌気性菌が重要になってきているが,新しい抗菌薬の開発によって,好気性菌感染症の治療に嫌気性菌にも抗菌力を有する薬剤が投与されるようになり,嫌気性菌の検出率は減少した.そのため,嫌気性菌感染症の認識が薄れ,臨床医からの検査依頼が少なくなっている.したがって,次の臨床材料はルーチン検査のマニュアルに嫌気性菌検査を含めてシステム的に検査する.
①膿・分泌物,特に悪臭のある非開放性材料,②褥瘡などの壊死組織や交通事故外傷の挫滅組織,③胆汁,PTCD液,④耳漏,眼脂,⑤胸水,腹水,⑥創部浸出液,漏出液,⑦ドレナージ・チューブ,IVHカテーテル類の生体挿入チューブ類,⑧血液,髄液,⑨穿刺液,関節液.
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