マスターしよう検査技術
パネルセルの使いかた
谷脇 清助
1
1兵庫医科大学附属病院輸血部
pp.619-624
発行日 1995年7月1日
Published Date 1995/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543902443
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はじめに
輸血検査は,血液型検査,交差適合試験,抗体スクリーニング検査,感染症検査などを行い陰性の血液を輸血に用いている.現在,輸血療法ガイドラインにも示されているように血液型と抗体スクリーニング検査をあらかじめ行うことにより,輸血用血液の有効利用,緊急時における適合血の対応,交差適合試験の簡略化などが行える.このように血液型と抗体スクリーニング検査を輸血前にあらかじめ行っておくことを,type & screen(T & S)と呼んでいる.
抗体スクリーニング検査とは数種類の既知赤血球抗原(パネルセルと呼ぶ)を用いて自然抗体,免疫抗体が患者血清中に存在するかどうかを調べ,抗体スクリーニング検査で抗体が検出された場合,抗体の特異性を確認するためにできるだけ多くの抗原が網羅されている赤血球を用いて行う検査を同定検査と呼んでいる1).
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