技術講座 血清
パネルセルの使い方
神田 靖男
1
,
石野 たい子
1
1日大板橋病院輸血室
pp.425-431
発行日 1982年5月1日
Published Date 1982/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543202496
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輸血に際して行う交差適合試験は最も基本的かつ重要な検査であることは過去も現在も変わりはない.しかしながら臨床の実際においては緊急時または休日,夜間など,一部人員や設備の整った施設においてはともかく,多くの医療施設ではそれ以外の場合においてもかなりグローバルな方法で行っていることをよく耳にする.しかし,不規則性抗体の存在は表1のごとく患者においては約1%に,また妊婦においては5%の頻度で検出され,その検出の意義は高い.現在,不規則性抗体検出に対しては,自家製のパネルセルを使用するより市販のものを使用する施設が多く,またその効果を支えるいろいろな検出用試薬も採用されているが,今回は赤血球抗体,特に不規則性抗体の検出,および同定の過程ではパネルセルがどのような役割を果たしているか自験例を含め解説したい.
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