マスターしよう検査技術
検体検査のバイオセフティ
正路 喜代美
1
,
丸山 茂樹
1
,
新井 和明
1
1埼玉県立がんセンター臨床検査部
pp.801-807
発行日 1994年9月1日
Published Date 1994/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543902118
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はじめに
医療業務の現場において感染の危惧は常である.“医療に携わる者の業務感染は恥”といわれたが,医療の高度発展,社会交流の進展は,医療感染に対する思慮を深め,情報化により医療感染に対する知識が普遍化した.
“医療による感染防御は,医療従事者の業務”である.抵抗力の低下した患者は,通常病原とはならない常在菌が感染症の病因となる.検体検査は,採血時の患者への感染予防から始まり,採血者自身は針刺し事故を起こさないよう十分注意をする.検査業務中の安全配慮,検査後の器具や検体の処理業務など,他人にゆだねる前のバイオセフティについて,医療廃棄物研究会や厚生省のガイドライン,その他を指標にして実施している実態を,検査の流れに沿って解説する1〜3).
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