技術講座 一般
関節液中の結晶の見かた
米田 操
1
,
前田 依子
1
1榊原みのり会病院(七川記念榊原リウマチ病センター)臨床検査科
pp.805-810
発行日 1992年9月1日
Published Date 1992/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543901266
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サマリー
関節液結晶検査をルーチン検査として結晶を同定していると,判定に困難をきたすことがある.例えば,痛風のときにみられる尿酸ナトリウム結晶では,白血球に鋭く突き刺さった痛々しい針状結晶ばかりではなく棒状の結晶もある.このような場合は,偏光性によって判定することになる.関節軟骨石灰化症(偽痛風)のときに同定されるピロリン酸カルシウム結晶は,はっきりした偏光性を示す結晶ばかりではなく,偏光の弱い結晶や偏光のない結晶もある.また発作時ではステロイド結晶と間違えやすいことがある.今回は,このような結晶の鑑別のポイントについて述べた.
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