増刊号 尿検査法
II.各論
21.腫瘍マーカー
腫瘍マーカー
増田 富士男
1
1東京慈恵会医科大学第三病院泌尿器科
pp.254-257
発行日 1992年5月15日
Published Date 1992/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543901139
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
腫瘍マーカー(tumor marker)は組織の癌化に伴う生物学的変化を反映する物質で,癌細胞が産生し,これを血中,尿中より検出,定量することにより,腫瘍の存在の目印となるものである.しかし癌細胞のみに存在するものではなく,癌細胞中に増加してくるものであるので,癌のみに陽性または増加するというものではない.腫瘍マーカーは癌の病勢と並行することが多く,癌の診断とともに,治療効果の判定,再発の発見の一手段としても用いられている.尿中の腫瘍マーカーとしてはポリアミンが代表的なものである.
Copyright © 1992, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.