検査ファイル
タイプ1プラスミノーゲンアクチベータインヒビター(PAI-1)
中野 一司
1
,
丸山 征郎
1
1鹿児島大学医学部第三内科
pp.173
発行日 1992年2月1日
Published Date 1992/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543900961
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[1]PAI-1-線溶系における位置付け
線溶系は,プラスミノーゲンがプラスミンに活性化され,このプラスミンが止血血栓のフィブリンを溶解するプロセスである.しかし最近,プラスミンは単に血栓溶解のみでなく,発生,ウイルス感染の成立,炎症,組織の破壊と再生,血管新生,細胞の移動,癌の転移と浸潤など,種々の生体反応にかかわることが判明しつつある1)(図).
ここではこのうち臨床上最も重要な線溶系におけるPAIの役割について述べる.
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