明日の検査技師に望む
入力の重要性
斎藤 正男
1
1東京大学医学部医用電子研究施設
pp.12
発行日 1992年1月1日
Published Date 1992/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543900914
- 有料閲覧
- 文献概要
最近の傾向として,診断がいっそう自動化されつつある.データが与えられると,コンピュータがすべてを処理し,曖昧な情報が入ってきてもそれなりに処理して,結果を出すというのである.推計学的な処理とか,ファジィ理論という技術の応用が考えられている.
一度でもこの種の応用を試みるとわかることであるが,入力が確かでないときに,それをソフトウェアで処理しようとすると,たちまち精度の壁に突き当たる.入力の精度がどうしても改善できないときには,ソフトウェアで工夫するのもよいが,本当は,データ処理を工夫するよりも,入力の精度を改善するほうが賢明である.
Copyright © 1992, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.