検査法の基礎理論
病理組織固定法
諏訪 幸次
1
,
松田 繁子
2
,
増村 祥子
2
,
金子 伸行
1
,
原田 伸一
2
,
町並 陸生
2
1東京大学医学部附属病院病理部
2東京大学医学部病理学教室
pp.950-955
発行日 1989年6月1日
Published Date 1989/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543205609
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サマリー
病理組織標本作製において,剖検組織や生検組織は検索目的に応じて速やかに固定もしくは凍結などの処理を行う必要がある.凍結処理は特殊な目的の場合で,ここでは一般的な組織の固定法に関して記した.固定処理は顕微鏡標本作製の第一歩であり,きわめて重要な操作である.この段階での誤操作は,検索目標物質の染色がうまくいかないばかりか,それらからの情報に誤りが出るなど取り返しのつかない事態となってしまう,本稿では,日常よく行っている固定法の実際的な使用法および注意事項,さらには簡単な理論的側面に関して記した.
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