技術講座 血清
EIA法によるPIVKA-IIの測定
佐々木 勝一
1
,
遠井 康子
1
,
山岸 安子
1
1自治医科大学附属病院臨床病理部
pp.1275-1281
発行日 1990年9月1日
Published Date 1990/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543900370
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サマリー
血液凝固因子の中にビタミンK依存性の血漿蛋白があり,第II,VII,IX,X因子が知られている.第II因子であるプロトロンビンはビタミンK欠乏状態などにより,正常のプロトロンビンではなく構造の異なる異常プロトロンビン(PIVKA-II)として血中に出現してくる.PIVKA-II値は乳児のビタミンK欠乏症の診断に重要であるが,近年,AFPとは異なる肝細胞癌の新しい腫瘍マーカーとして注目されている.PIVKA-IIの測定法はEIA(enzyme immunoassay)による2ステップサンドイッチ法である.本稿では,技術解説と測定法の特徴および測定上の注意点,さらに臨床的意義について記述した.
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