増刊号 血液・尿以外の体液検査法
11 精液
D.微生物学的検査
河村 信夫
1
1東海大学医学部泌尿器科
pp.676-677
発行日 1990年5月15日
Published Date 1990/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543900197
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採取・取り扱い上の注意点
精液の培養はそのpHが弱アルカリ性であることと,ヒアルロニダーゼを含み,酸性ホスファターゼも多いなどの生化学的特殊性から,いくつか注意しなければならない点がある.
検体の採りかたは別としても,検体を採取する容器は必ず滅菌しておかなければならない.尿道炎を通って出てくる検体であるから,必ず尿道常在菌を含んでくる.また前章にあるように精液の培養を行いたい場合は必ず炎症性疾患の疑われる場合であるから,起炎菌をとにかく探し出さねばならないという使命がある.したがって,さらにその他のコンタミネーションが検体の中に入ってほしくない.
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