増大号 症例から学ぶ 疾患と検査値の推移
6章 呼吸器疾患
サルコイドーシス
四十坊 典晴
1
1JR札幌病院呼吸器内科
pp.361-366
発行日 2023年3月1日
Published Date 2023/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543208942
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Point
●サルコイドーシスは原因不明の全身性肉芽腫性疾患である.自覚症状がなく胸部単純X線写真で異常を指摘される場合と,眼症状,呼吸器症状,不整脈などの循環器症状からサルコイドーシスが疑われる場合がある.
●胸部単純X線写真上両側肺門縦隔リンパ節腫脹(BHL)が特徴的で,サルコイドーシスでは血清アンジオテンシンⅠ変換酵素(ACE),血清可溶性インターロイキン2受容体(sIL-2R),血清リゾチーム上昇があり,診断基準に採用されている.
●自然軽快する症例から多臓器病変を認め,進行する症例まである.軽快した場合ACEなどの血清マーカーは低下する.進行し,治療が必要な場合はステロイドが第一選択となる.治療効果がある場合もACEなどの血清マーカーは低下する.
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