FOCUS
タスク・シフト/シェアと臨床検査技師
丸田 秀夫
1,2
1佐世保中央病院臨床検査技術部
2一般社団法人日本臨床衛生検査技師会
pp.1230-1232
発行日 2021年11月1日
Published Date 2021/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543208534
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医師の働き方改革を進めるためのタスク・シフト/シェアの推進
平成31(2019)年3月28日にまとめられた“医師の働き方改革に関する検討会”の報告書1)では,わが国の医療は,医師の自己犠牲的な長時間労働により支えられており,危機的な状況にあるという現状認識を共有することが必要であるとされた.また,医師の長時間労働は,個々の医療現場における“患者のために”,“日本の医療水準の向上のために”が積み重なったものではあるが,わが国のよい医療を将来にわたって持続させるためには,現状を変えていかなくてはならないと指摘されている.
そのようななか,長時間労働が常態化している医師の働き方の是正のために,令和6年(2024)年4月から時間外労働の上限規制が適用される.上限規制の基本時間は休日含め年間960時間とされているが,厚生労働省が令和元(2019)年9月に行った“医師の勤務実態調査”では,年間960時間を超えた勤務医は37.8%と報告されている2).
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