技術講座 生化学
シリーズ 生化学検査の基本・2
肝機能検査
山田 俊幸
1
1自治医科大学臨床検査医学
pp.1188-1193
発行日 2019年10月1日
Published Date 2019/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543207774
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Point
●肝臓の病態ごとに検査項目を理解しましょう.
●細胞傷害はアスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ(AST),アラニンアミノトランスフェラーゼ(ALT),乳酸脱水素酵素(LD)が指標になります.
●合成能低下の指標はアルブミン(Alb),コリンエステラーゼ(ChE),総コレステロール(TC)で,重症化するとプロトロンビン時間(PT)の延長が予後に関係します.
●胆汁うっ滞の指標は,抱合ビリルビン(Bil),アルカリホスファターゼ(ALP),γ-グルタミルトランスペプチダーゼ(γ-GT)で,ALPとγ-GTは異常となる頻度が高いです.
●肝不全になると,アンモニアが上昇し,非抱合Bil優位の黄疸となります.
●線維化(肝硬変)では,血小板減少がみられ,γ-グロブリンがポリクローナルに増加します.
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