病気のはなし
糖尿病
川野 義長
1
,
目黒 周
1
1慶應義塾大学腎臓内分泌代謝内科
pp.4-9
発行日 2016年1月1日
Published Date 2016/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543206304
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Point
●糖尿病はインスリンの作用不足により高血糖が続く代謝疾患で,網膜症や腎症,神経障害,心筋梗塞などの血管合併症を引き起こす.
●糖尿病診療では高血糖の診断だけでなく,病型診断,インスリン分泌能の評価,他の代謝異常症の合併の有無,糖尿病合併症の評価を総合的に行うことが重要である.
●血管合併症を予防するための目標値は,ヘモグロビンA1c(HbA1c)7%未満である.
●糖尿病治療の基本は食事・運動療法で,改善しない場合に内服薬,GLP-1製剤,インスリン療法を検討する.治療法は,糖尿病の病型,治療意欲,低血糖などの副作用リスク,平均余命,重大な合併症,社会的支援などを総合的に考慮し,患者ごとに個別化して選択する.
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