Japanese
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増刊号 血液形態アトラス
Ⅰ部 造血器悪性腫瘍
2章 骨髄増殖性腫瘍(MPN)
5 肥満細胞症
Mastocytosis
寺島 道子
1
1東京大学医学部附属病院検査部
pp.924-925
発行日 2015年9月15日
Published Date 2015/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543206164
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肥満細胞症は肥満細胞が腫瘍性増殖を来す疾患であり,WHO(World Health Organization)分類では骨髄増殖性腫瘍に分類される.皮膚病変のみを示す皮膚肥満細胞症(cutaneous mastocytosis:CM)と,皮膚以外に病変が認められる全身性肥満細胞症(systemic mastocytosis:SM)に大別される1,2).CMでは色素性蕁麻疹の頻度が最も高く,生後6か月以前の乳児に多くみられ,通常は自然治癒するがまれに成人に移行する.SMはWHO分類では6つの病型に分類されている(→表1)1,2).SMのほぼ全例で骨髄浸潤がみられ,半数以上で皮膚病変が認められる.
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