臨床検査のピットフォール
感染症検査における採血管開栓時の検体間汚染
出口 松夫
1,2
,
鍵田 正智
1
,
吉岡 範
1,2
1大阪大学医学部附属病院臨床検査部
2大阪大学医学部附属病院感染制御部
pp.327-329
発行日 2015年4月1日
Published Date 2015/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543205887
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はじめに
近年,感染症検査の高感度化が進んだことによって,陰性者と陽性者間の測定物質濃度差は拡大し,検体間汚染が発生しやすくなった.このことから,感染症検査運用にあたっては,汚染防止を念頭に置いた測定操作が必要となっている1,2).
血液を用いた感染症検査において検体間汚染が危惧される工程には,採血,遠心,採血管の開栓,サンプリング,測定(用手法/分析装置)などが挙げられる3,4).本稿ではそのなかでも採血管開栓時の検体間汚染について,HBs(hepatitis B surface)抗原検査を例に紹介する.
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