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読者のひろば
坂井 一彦
1
,
加藤 良子
2
1札幌天使病院
2帝京大溝口病院
pp.565
発行日 1988年6月1日
Published Date 1988/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543205820
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- 文献概要
最近の画像診断の進歩は目をみはるものがある.化学,血液検査と同様に,ほとんどの診療科目で画像診断がなされ,今や画像診断の黄金期ではなかろうか.その一つに,超音波診断法が挙げられ,もう一つにはX線CTが挙げられよう.
この両者は完成の域に達しつつある.超音波診断装置は非侵襲的画像診断であるばかりでなく軟部組織に有用であり,リアルタイムであるというすぐれた長所がある.ただ,この画像は実質臓器そのものを表しているのではない.作られたものだということに気をつけなければならない.前にも述べたように画像診断は,今日までは,すごいすごい,ともてはやされてきたが,今後は当然のこととして位置づけられてくるはずである.これは当然われわれ検査技師にとっては,たいへんなことであり,解剖工学的な基礎と,そして臨床医学の知識を今以上に知ることが必要なことではないかと思われる.大学,短大,専門学校を卒業してこの職に就くとすぐに,このような進歩によってやらなければならないことがますます増えていると,40歳に近い私は思う,今日このごろである.
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