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読者のひろば
田中 衛三
1
,
匿名希望
,
木村 美奈
1津山中央病院
pp.72
発行日 1988年1月1日
Published Date 1988/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543205478
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初めて実習生を受持って
読者のみなさん,はじめまして! 技師学校をなんとか卒業して,ラッキーにも国試に合格できたという私は,某大学病院に勤め出して3年目になりました.今まで下っ端のままで来て,甘えることに慣れていた私が,先日,某技師学校の実習生を受持つ羽目になったのです.いつもは教えられる立場にいた私が,知識も少ないうえに「わかりやすく教える」という技を持っているわけはなかったのです.ですから,実習生がやって来る前日まで,不安と緊張でいっぱいでした.一方では,どんな子が来るのか楽しみでもありました.にもかかわらず,楽天家の私のこと,当日になると"なんとかなるサ"精神がむくむくとわいてきて,いよいよ実習生を迎えるに至ったのです.実習生と言葉を交わしたとたん,それまでの危惧はふっ飛んで,ルーチンと実習生とに追い立てられるという,慌ただしい毎日がやって来ました.
ふだんから,ただでさえトロい私でしたので,実習生をほったらかしたにしてしまう時間は多かったのですが,私のできる範囲で一つひとつ実習してもらいました.いつも何げなくやってきていたルーチンについても,いざ教えるとなると,どれだけ自分が不勉強なのか,思い知らされることのほうが多かったような気がします.
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