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注目される日和見感染原因菌Protomonas extorquens
古畑 勝則
1
,
小池 和子
2
1筑波大環境科学
2筑波大社会医学系
pp.1346-1348
発行日 1989年9月1日
Published Date 1989/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543205725
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Protomonas extorquensという菌種は,臨床検査ではなじみのない細菌の一つであると思われる.従来,本菌はVibrio extorquens,Pseudomonas extorquensあるいはPseudomonas mesophilicaなど,さまざまな菌種名で報告されてきた。ところが1984年にUrakamiとKomagataは,これらの細菌群をProtomonasという新しい属に分類し,そのtype speciesをR. extorquensとすることを提唱した1).これらの菌種はメタノールを利用することができるという共通の性状を持つため,メタノール資化性細菌として微生物蛋白(SCR)に関する工業的な利用の面では古くから知られていた.
本菌は元来,土壌や河川水など自然界に広く分布している菌種である.われわれは以前から飲料用タンク水(水道水)から高頻度に本菌を検出しており,これらについて検討してきた2).1985年から1986年にかけて,タンク水500試料について細菌検査を行ったところ,水道法水質基準に適合し,かつ残留塩素が0.1mg/l以上存在していたタンク水の52%から本菌が検出され,最高菌数は1.5×102CFU/mlであった2).
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