知っておきたい検査機器
自動血球洗浄装置—自動クームス試験装置
内川 誠
1
,
遠山 博
1
1東京大学病院輸血部
pp.535-538
発行日 1982年6月1日
Published Date 1982/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543205402
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
抗グロブリン試験(クームス試験)は血清中の抗体の検出,各種血液型の判定(間接抗グロブリン試験),また自己免疫性溶血性疾患,溶血性輸血副作用,新生児溶血性疾患の診断(直接抗グロブリン試験)など輸血検査の中でも特に重要な検査法の一つである.
交差適合試験は,現在のところプロメリン法が広く普及しているが,これが抗グロブリン法に移行することが予想される.抗Rh抗体(抗D,抗C,抗E,抗c,抗eなど),その中でも日本で輸血事故のもっとも多い抗E抗体の検出については,ブロメリン法は間接抗グロブリン法を上回る感度を示すが,もっとも検出率の高い抗Lewis(抗Lea,抗Leb),特に抗Lea抗体の検出には,逆に間接抗グロブリン法が優れている.さらに抗Diego(抗Dia,抗Dib),抗Kidd(抗Jka,抗Jkb),抗Duffy(抗Fya,Jsb)などの諸抗体の検出は,プロメリン法ではほとんど不可能であることは,銘記して,抗Fyb),抗Ss(抗S,抗s),抗Kell(抗K,抗K,抗Kpa,抗Kpb,抗Jsb)などおかなければならない.
Copyright © 1982, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.