技術講座 生化学
管理血清の種類とその使用方法
宍野 宏治
1
,
片山 善章
1
1愛媛大学病院中央検査部
pp.549-554
発行日 1981年7月1日
Published Date 1981/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543205338
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臨床化学分析における血清成分を測定する技術は急速な発展を遂げ,それに伴って測定の特異性や技術にかなり厳密な正確性(accuracy),精密性(precision)が要求されるようになった.このような意味から管理血清(コントロール血清controlserum)は日常の臨床化学検査に欠くことのできないものとなり,更に現在では水溶性標準液では標準液にならない検査項目や測定法,あるいは多項目同時測定の自動分析などには管理血清を標準血清として用いなければならない場合も少なくない.したがって,それぞれの目的に応じた種々多様な管理血清が市販されており,使用者にとってその選択に何を基準にしたらよいか苦慮するのが実状であろうと思う.
そこで以下,管理血清の主な種類とそれらの使用上の注意点及び問題点を述べるが,本稿がその選択の一助となれば幸いである.
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