技術講座 細菌
Enterobacteriaceaeの新しい分類と同定
山中 喜代治
1
,
小川 祐司
2
1大手前病院中央検査科細菌検査室
2大阪厚生年金病院中央検査科細菌室
pp.1594-1600
発行日 1989年12月1日
Published Date 1989/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543205276
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
サマリー
微生物の分類学は,分類,命名,同定,菌株保存および系統発生の5部門で構成されている.この中で細菌の分類は,長い歴史の中でかなり整理され,1980年の"Approved Lists of Bacterial Names"の発行は新時代の幕開けとなった.また1984年には"Bergey's Manual of Systematic Bacteriology"が刊行され,さらに"International Journal of Systematic Bacteriology"では,次々に新菌種が紹介されている.
Enterobacteriaceaeについても,多くの分類学者の意見により,1989年7月現在,28属99菌種が正式発表されている.しかし,分類学の急速な進歩とは逆に,臨床細菌検査における分離菌株の同定では,その判断に苦慮しているのも事実である.
Copyright © 1989, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.