病気のはなし
全身性ループスエリテマトーデス
加藤 智啓
1
,
吉野谷 定美
2
1東京大学医学部物療内科
2東京大学医学部臨床検査医学講座
pp.130-134
発行日 1989年2月1日
Published Date 1989/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543204853
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サマリー
全身性ループスエリテマトーデス(SLE)は,若い女性に好発する多臓器障害性疾患である.非感染性の慢性炎症性疾患で,慢性関節リウマチ,進行性全身性硬化症などとともにKlempererの提唱した「膠原病」という概念に含まれるものの一つである.SLEにおいては,抗核抗体などの自己抗体の出現,免疫複合体の存在など,さまざまな免疫学的異常所見が観察され,これがいわゆる自己免疫疾患の代表的疾患といわれるゆえんである.これらの免疫学的異常が病因とどのようにかかわっているか,現在,解明が急がれているところである.
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