検査法の基礎理論
生体の物性5—光
金井 寛
1
1上智大学理工学部
pp.1236-1241
発行日 1988年10月1日
Published Date 1988/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543204731
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サマリー
生体の無侵襲計測に光が広く使われようとしているが,生体の光学特性にはまだわからない点が多い.中でも,生体の不均質に起因する光散乱については,理論的な解析も実験的な解析も困難である.
本稿では,まず生体の光学特性を概説し,次に生体の光学特性の一例として血液による光散乱,特に流れの影響について後方散乱光の角度分布の点から検討した.次に指尖の光散乱についての測定結果を示した.ここでは,紙数の関係で可視光に限って説明した.また蛍光を利用した測定やレーザーには触れなかったが,これらの今後の発展が期待されている.
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